Consuming Tree Nuts Daily as Between-Meal Snacks Reduces Food Cravings and Improves Diet Quality

間食をナッツに置き換えると何が起きる?食欲と食事の質の変化を調べた研究

小腹がすくと、ついついつい甘いものやスナック菓子に手が伸びてしまうという方も多いのではないでしょうか。間食は食事全体のバランスにも影響しやすく、気づかないうちに摂取カロリーが増えるきっかけにもなります。 栄養学分野の研究・レビューを掲載する国際的な査読付き学術誌であるNutrientsに掲載された本論文では、生活習慣病リスクが高い米国の若年成人を対象に、間食を毎日「ナッツ(木の実)」に置き換えた場合に、食欲や食事の質がどう変わるのかを、16週間の比較試験で調査しました。 Consuming Tree Nuts Daily as Between-Meal Snacks Reduces Food Cravings and Improves Diet Quality in American Young Adults at High Metabolic Syndrome Risk(Nutrients掲載論文) この記事では、この研究で示された結果のうち、特に重要な間食をナッツに置き換えた際の「甘いものへの欲求」や「食事の質」の変化を中心にわかりやすく解説します。 研究の概要 この研究に参加したのは、22〜36歳で、やや体重が多め〜肥満の範囲に入り、さらに生活習慣病につながりやすい要素を一つ以上持つアメリカの若年成人です。実際に試験を最後まで完了したのは84人で、平均年齢は28.5歳でした。 試験の流れはシンプルで、まず最初の2週間は食事内容をそろえ、その後に参加者を2グループに分け、16週間にわたって「間食の中身」だけを変えて比較しました。 間食はどちらのグループも1日2回で、ナッツのグループは無塩のナッツミックス33.5g、もう一方のグループはプレッツェルやクラッカー、グラノーラ系バーなどの炭水化物中心の間食でした。研究としては、間食の条件をそろえて比較できるよう設計されています。ただし結果としては、炭水化物中心の間食グループで平均体重が約0.78kg増え、ナッツのグループでは体重の変化はみられませんでした。 そして研究チームは、期間の前後で、甘いものやスナックなど特定の食品に対する「強い食欲」と、実際の食事内容、さらに食事の質(推奨される食事にどれくらい近いか)を測って、間食のナッツへの置き換えで何が変わるかを確認しました。 間食をナッツに置き換えたグループで、甘いものへの欲求が弱まり、食事の質が向上 この研究を通じて、間食をナッツに置き換えたグループで、甘いものに対する欲求が弱まったことが確認されました。さらに、クッキーやブラウニー、ドーナツ、アイスクリームなど、甘いお菓子に分類される食品について、欲求のスコアが低下したと報告しています。 また、食事全体の質も改善しています。論文では、食事の質を示す指標(Healthy Eating Index)を使い、ナッツの間食グループで食事の質の指標が上昇したと述べています。 一方で、比較グループ(炭水化物中心のおやつ)では、同じような改善は示されず、ナッツに置き換えた場合に特徴的な変化として扱われています。 欲求の変化は「食べる回数」にも表れた…

Impact of coffee intake on human aging

コーヒーは老化に関係する?コーヒーと人の研究から見えた寿命・健康寿命への影響

コーヒーは、ただの嗜好品という枠を超えて、「健康に良い可能性がある飲み物」として語られることが増えてきましたが、老化や寿命、健康寿命といったテーマとどのようにつながるのでしょうか。 今回紹介するのは、コーヒー摂取と老化に関する人の研究をまとめたレビュー論文です。この論文は、Ageing Research Reviewsという老化(エイジング)研究を専門とし、レビュー論文(総説論文)を中心に掲載する査読付きジャーナルに掲載された論文で、過去20年ほどの研究をまとめた結果として「適量のコーヒーを習慣的に飲む人は死亡リスクが低い」という傾向が、地域や人種をまたいで50本以上の研究で一貫して報告されていると述べています。 Impact of coffee intake on human aging: Epidemiology and cellular mechanisms(Ageing Research Reviews掲載論文) さらに、適量のコーヒーの利点は心血管疾患やがん、呼吸器疾患など主要な死亡原因だけでなく、加齢で起こりやすい物忘れや抑うつ、フレイル(虚弱)のような機能低下にも関係しうると述べています。 この論文の特徴としては、寿命だけではなく「健康寿命(健康に動ける期間)」に焦点を当てている点です。論文内では、全体の推定として適量のコーヒー摂取で健康寿命が平均1.8年ほど伸びるという見積もりを紹介しています。 そこでこの記事では、この論文の内容に沿って、コーヒー摂取と老化(寿命・健康寿命)の関係を、まず人の研究(疫学研究)で整理し、次に人体への影響を人や人の組織で得られた証拠に絞ってわかりやすく解説します。著者らは、コーヒーや主要成分(カフェイン、クロロゲン酸など)が、老化に関わる生物学的な仕組み(DNAへのダメージや代謝の乱れ、炎症やストレス応答など)に影響しうる可能性を、人のエビデンスを中心に整理しています。 1日当たりコーヒー2~3杯で死亡リスクが低下傾向 この論文では、コーヒーを習慣的に飲む人は、飲まない人に比べて死亡リスクが低い傾向が、複数の疫学研究で繰り返し報告されていると述べています。 コーヒーの量と死亡リスクの関係は一律ではなく、少量でも関連が見られる一方で、最も死亡リスクが低い傾向が出やすいのは「3杯/日前後」とされることが多く、一定量を超えると関連が弱まる可能性も示されています。つまり、飲めば飲むほど良いという話ではありません。 死因別に見ても、心血管疾患、脳卒中、呼吸器疾患、がんなどで、コーヒー摂取と死亡率の低下に関連した研究があることにも触れています。コーヒーの量と死亡リスクとの関係は、2〜3杯/日前後で特に効果が大きいと説明されています。たとえば、米国の大規模な追跡研究では、コーヒーを2〜3杯/日を飲む人で死亡リスクが0.82程度に低下すると整理されています。また別の大規模コホートでも、コーヒー2〜3杯/日に近い範囲で死亡リスクの低下が示されたことがまとめられています。 この論文で興味深いのは、カフェイン入りコーヒーだけに良い効果が見られるというわけではないという点です。本文では、全死亡との逆相関はカフェインの有無にかかわらず保たれた研究があること、さらにカフェイン代謝が速いか遅いかに関わる遺伝的な違いに左右されにくいことが述べられており、カフェイン以外の成分も関わっている可能性が示唆されています。 一方で、デカフェ(カフェインレス)は飲む人の数が少ないこともあり、結論の強さには限界があるということも述べられています。さらに、コーヒーの種類や淹れ方でも影響が変わりうる点として、粉とインスタント、フィルターの有無などで効果の大きさが違う可能性が本文で触れられています。 また、飲む量が多いほど良いわけではない理由の一つとして、この論文は高用量のコーヒー摂取によって不安や落ち着かなさ、頭痛、不眠、胃の不快感といった不調が起こりうることにも触れています。 コーヒーが人体に与える影響は?人の研究から見える老化に関連する要素への影響 ここからは、寿命や病気のリスクといった結果だけでなく、論文が述べているコーヒーが人体に与える影響について噛み砕いて見ていきましょう。ポイントは、コーヒーや主要成分(カフェインやクロロゲン酸など)が、老化に関連する要素に影響しうる可能性が、人のデータでも示唆されている点です。 適量のカフェイン飲料がDNAへのダメージ低下につながったという研究がある 論文では、一定期間コーヒー(またはカフェインを含む飲料)を摂ったあとに、「DNAが受けたダメージの指標」が減少したとする介入研究が紹介されています。例えば、若い健康な人を対象にした研究で、1か月ほどカフェインを含む飲料を摂ったあとに、血液中のDNAダメージ指標が下がったという報告があります。 さらに、健康な成人男性84人を対象とした試験では、4週間にわたり「コーヒー750mL/日」を飲んだグループは、水を飲んだグループに比べて、血液中の細胞を調べたときに見つかる「DNAの細かな切れ目(細胞にストレスがかかったときに増えやすい変化)」が27%少なかったとされています。 コーヒー摂取とテロメアの長さとの関連が示された研究もある 論文では、コーヒー摂取とテロメアの長さの関連についても触れています。ご存じの方も多いと思いますが、テロメアは染色体の末端にある構造で、その長さが細胞の寿命に関わるとされています。テロメアは細胞分裂のたびに短くなり、その短縮は老化の特徴の一つとされます。観察研究の中には、2〜3杯/日程度のコーヒー摂取が、白血球のテロメアが長いことと関連したという報告が紹介されています。 コーヒーやカフェインでオートファジーが促進される可能性 論文では、さまざまな研究をまとめたうえで、コーヒーの習慣的な摂取や適量のカフェインが、オートファジーを促進する可能性があると述べています。 この背景として、論文では「mTOR(エムトア)」にも触れています。mTORは、栄養状態などに反応して体の代謝や細胞の働きを調整する仕組みの一つで、オートファジーとも関係があるとされています。論文では、コーヒーやカフェインがmTORを介してオートファジーに影響しうるという流れで説明しています。 ただし、オートファジーに関する研究の一部には、人の体では現実的に到達しにくいほど高い濃度のカフェインを使ったものもあるため、条件をそろえた検証が必要という注意も書かれています。…

intermittent-fasting

研究からひも解く、断続的断食(インターミッテントファスティング)の健康効果

断続的断食(インターミッテントファスティング)は、「何を食べるか」ではなく「食べない時間をつくる」ことで、体の状態を整えようとする考え方です。ここ数年、断続的断食は食事法やダイエット法として知られるだけでなく、血糖や血圧、脂質など健康指標との関係でも研究が増え、健康法の一つとしても注目のテーマになっています。 今回参照する論文では、断続的断食に関するこれまでの研究結果が整理されており、体重の変化だけでなく、代謝や心血管リスクに関わる指標、概日リズム(サーカディアンリズム、体内時計)や腸内環境、アンチエイジング、寿命への影響など、複数の視点から断続的断食にどのような可能性が示されているかがまとめられています。 Review Article: Health Benefits of Intermittent Fasting(PubMed Central掲載論文) この記事では、この論文の内容をもとに、断続的断食でどのような効果が期待できるのかを整理しつつ、実践を考えるときに押さえておきたいポイントもわかりやすく解説します。 研究の概要 今回参照する論文は、断続的断食(intermittent fasting)に関する研究結果を集めて整理した論文です。特定の1つの試験結果を報告するものではなく、これまでに出ている複数の研究を横断して、どんな健康効果が報告されてきたかや、今後の課題についてまとめています。 また、この論文には人を対象にした研究だけでなく、動物実験で示唆された内容も含まれます。動物実験は仕組みを考える手がかりになりますが、そのまま人に当てはまると決めつけることはできないため、この記事でもそこは切り分けて読み解きます。 断続的断食とは?代表的な3つのやり方 断続的断食は、食事の内容を細かく変えるというよりも、「食べない時間」(断食する時間)をあらかじめつくる食事の考え方です。さまざまなやり方がありますが、論文で例として挙げられている代表的な方法は次の3つです。 まず「16:8ダイエット(16時間断食)」は、1日のうち食事をとる時間を8時間におさえ、残りの16時間は食べないという方法です。「5:2ダイエット」は、週2日だけ食事量を大きく抑える日をつくり、残りの5日は通常に近い食事をとるという方法です。「隔日断食」は、1日おきに断食日を入れる形で、制限日と通常日を交互に繰り返すという方法です。 このように、断続的断食にはさまざまな方法がありますが、負担の大きさがやり方によってかなり異なります。日常生活に取り入れるなら、まずは無理の少ない形から始め、続けられる形に調整していくようにしましょう。 続いては、この論文の内容に基づいて、断続的断食によってどのような効果が期待できるのかについて紹介していきます。 体重、血糖、血圧、脂質など、代謝まわりでの変化が多く報告されている この論文で最も繰り返し触れられているのは、断続的断食が体重や代謝に関わる指標に影響しうるという点です。たとえば肥満や前糖尿病の人を含む研究では、体重の減少に加えて、空腹時インスリンやHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といった血糖コントロールに関わる指標が改善したとする報告が整理されています。 別の論文でも、断続的断食が体重や脂肪の減少につながる可能性についての研究が紹介されています。 断続的断食で体重と脂肪はどれくらい減る?人を対象とした研究からわかること 断続的断食は毎日のカロリー制限より痩せる?研究レビューで見えた体重と体脂肪への影響 また、心血管リスクに関わる指標として、収縮期血圧(最高血圧)・拡張期血圧(最低血圧)が低下した研究、LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が低下した研究があることも述べられています。こうした指標は体重変化の影響も受けやすいため、断続的断食の効果というより「食事の設計が整った結果」として捉えるほうが自然かもしれませんが、少なくとも複数の研究で良い方向の変化が報告されている、というのがこの論文の整理です。 さらにこの論文では、断続的断食はランダム化比較試験の整理において、減量や代謝改善の面でカロリー制限(摂取カロリーを一定割合で減らす方法)と同等の効果が報告されている、という点にも触れています。極端な方法で短期的に体重を落とすというより、続けられる範囲で食事のリズムを整えた結果として、代謝まわりの指標が改善する可能性があります。 食べる時間帯を早い時間に寄せると良い可能性がある 断続的断食というと「何時間食べないか」に注目が集まりやすいのですが、この論文では「食べる時間帯」も重要な論点として扱われています。 紹介されている研究の例として、食事をとる時間を8時間におさえ、そのうえで早い時間帯に食事を寄せる形(午後3時以降は食べない)と、同じ食事を12時間に分けてとる形を比べたものがあります。この比較では、早い時間帯に食事を寄せたほうで、食欲や血圧が低下し、糖尿病のリスクが下がる可能性が報告されたと述べられています。 食べる量だけでなく「食べる時間」を整えることが、体の反応に影響する可能性があるという点は、断続的断食を実践するときの考え方を少し変えてくれます。たとえば、同じ8時間の食事時間でも、夜遅くに寄せるより、早い時間帯に寄せるほうが食欲や血圧の改善につながりやすいかもしれません。 オートファジーの活性化や酸化ストレスの軽減など、アンチエイジングにもつながる可能性 断続的断食が注目される理由の1つに、体重や血糖の話だけでなく、老化や加齢に伴う不調との関わりが議論されていることがあります。 この論文は、断食に伴うカロリー制限(必要な栄養素は保ちながら摂取量を減らす方法)について、オートファジーの活性化を通じて慢性の変性・炎症性疾患の予防に関わる可能性があるということを紹介しています。オートファジーは、古くなったタンパク質や細胞内の構造物を分解して再利用する仕組みで、細胞の維持や再生に関わるとされます。 また、加齢とともに体内で酸化ストレスに関わる物質が蓄積しやすくなることが、さまざまな臓器の機能低下の一因になりうるという見方にも触れています。脳や心臓、骨格筋といった臓器は酸化ダメージが蓄積しやすいとされ、断食に伴うカロリー制限がこうした加齢関連の影響を軽減しうるという可能性にも触れています。 なお別の研究として、健康な若年成人では58時間の断食中に、有機酸や補酵素、抗酸化物質など複数の代謝マーカーが上昇したことが報告されています。こうした変化は、抗酸化防御やミトコンドリアの働きに関わる可能性があると論文では紹介されています。 人での報告としては、軽度認知障害のある高齢者で、36か月の断続的断食によって抗酸化に関わる酵素(SOD)の活性が上がり、酸化ストレスが低下する可能性が示された、と述べられています。断続的断食が「健康寿命」の観点で語られる背景には、こうした酸化ストレスや細胞の防御機構に関する議論があります。 なお、この論文では、がん領域についても、主に動物実験や一部の研究をもとに、断食が治療反応や副作用に関係しうる可能性に触れています。ただし、ここは研究の蓄積がまだ途上であり、一般の人が自己判断で断食を医療目的に用いるような話ではありません。

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Metabolic changes with intermittent fasting

断続的断食は毎日のカロリー制限より痩せる?研究レビューで見えた体重と体脂肪への影響

断続的断食(インターミッテントファスティング)は、「食べない時間(または日)」をあえて作る食事法です。近年ではダイエットや健康法の一つとして注目を集めていますが、断続的断食と「毎日のカロリー制限」のどちらがより痩せやすいかについて気になるという方も多いのではないでしょうか。 今回取り上げる論文は、2011〜2022年に発表された断続的断食に関する「システマティックレビュー(複数研究をまとめたレビュー)」をまとめ直し、体重や体脂肪の変化を中心に整理したものです。 Metabolic changes with intermittent fasting(PubMed Central掲載論文) この論文の結論として、断続的断食は体重減少において、一般的なカロリー制限と同程度であることが多い一方、体脂肪については「自由に食べる場合」より減りやすい傾向が示されています。さらに、最近のレビューでは、体脂肪の減少で断続的断食がカロリー制限を上回った可能性にも触れています。 この記事では、この論文の整理に沿って、断続的断食が「カロリー制限」と比べたとき、体重と体脂肪にどんな違いが出やすいのかをわかりやすく解説します。 この論文における「断続的断食」と、比較の前提 断続的断食は「食べない時間(または日)」を設けてのカロリー制限 この論文では、断続的断食を「ずっと食事量を減らす」のではなく、一定の時間(または日)に食事をとらない時間を設ける食事法のであり、結果としてエネルギー摂取が減る場合があるとしています。 断続的断食の代表的な形は3つ 論文では、断続的断食にはいくつかの型があるとして、主に次の3つを挙げています。 断続的断食と「自由に食べる場合」と「継続的なカロリー制限」を比較 この論文が集めたレビューでは、断続的断食の効果を確かめる際の比較対象として、主に次の2つが使われています。 この記事でも、断続的断食と上の2つとの比較を軸に整理していきます。 断続的断食の体重減少は、カロリー制限と同程度 断続的断食では、自由に食べる場合と比べると体重は減りやすい この論文がまとめたシステマティックレビューでは、断続的断食は「制限なく食べる食事(普段どおりの食事)」と比べて、体重が減りやすいという結論がほぼ共通していました。介入期間は短いものから長いものまで幅があり、1〜104週間とばらつきがあります。なお、あるレビューでは、開始時の体重に対して最大で約13%体重が減ったという報告も含まれていました。 対象者の多くはBMIが25以上(体格的に「やや太め以上」の範囲)で、断続的断食の開始時の体重が重いほど体重が落ちやすかった可能性に触れたレビューもあります。一方で、痩せ型〜標準体重の人や、代謝の面で問題がない人を対象にしたレビューでは、体重があまり変わらなかったとするものもあり、誰でも同じように体重が落ちるとは言い切れないことが示されています。 断続的断食と毎日のカロリー制限と比べると、体重減少は同程度 毎日のカロリー制限と比べた場合、断続的断食の体重減少は「同程度」とするレビューが中心でした。論文では、両者を比較したレビューが19本あり、その多くが「体重減少は同じくらい」とまとめています。 BMIについても、断続的断食とカロリー制限を比べて「はっきりした差は見つからない」としたレビューが複数あり、少なくともこの論文では、減量については断続的断食とカロリー制限は同程度の効果という位置づけになります。 断続的断食の体脂肪への影響は、自由に食べるより減りやすく、カロリー制限に対しては同程度からやや減りやすい可能性 断続的断食と自由に食べる場合を比べると、体脂肪量は減りやすい この論文が集めたレビューでは、体重だけでなく体組成(体脂肪など)も評価対象に含めています。体脂肪は、脂肪量(kg)や、体重に占める脂肪の割合(%)として扱われています。…

Consuming Tree Nuts Daily as Between-Meal Snacks Reduces Food Cravings and Improves Diet Quality

間食をナッツに置き換えると何が起きる?食欲と食事の質の変化を調べた研究

小腹がすくと、ついついつい甘いものやスナック菓子に手が伸びてしまうという方も多いのではないでしょうか。間食は食事全体のバランスにも影響しやすく、気づかないうちに摂取カロリーが増えるきっかけにもなります。 栄養学分野の研究・レビューを掲載する国際的な査読付き学術誌であるNutrientsに掲載された本論文では、生活習慣病リスクが高い米国の若年成人を対象に、間食を毎日「ナッツ(木の実)」に置き換えた場合に、食欲や食事の質がどう変わるのかを、16週間の比較試験で調査しました。 Consuming Tree Nuts Daily as Between-Meal Snacks Reduces Food Cravings and Improves Diet Quality in American Young Adults at High Metabolic Syndrome Risk(Nutrients掲載論文) この記事では、この研究で示された結果のうち、特に重要な間食をナッツに置き換えた際の「甘いものへの欲求」や「食事の質」の変化を中心にわかりやすく解説します。 研究の概要 この研究に参加したのは、22〜36歳で、やや体重が多め〜肥満の範囲に入り、さらに生活習慣病につながりやすい要素を一つ以上持つアメリカの若年成人です。実際に試験を最後まで完了したのは84人で、平均年齢は28.5歳でした。…

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肥満は認知機能に影響する?内臓脂肪と脳の働きを調べたアジアの大規模研究

肥満というと、糖尿病や心血管疾患がまず注目されがちです。一方で近年は、体脂肪(とくに内臓脂肪)と、脳の働き(認知機能)との関係も研究されています。とくに、日本を含むアジア地域では肥満や生活習慣病の増加が続いており、将来の認知症リスクの負担が大きくなりうるという問題意識から、肥満と認知機能の関連について調査した研究があります。 Adiposity impacts cognitive function in Asian populations: an epidemiological and Mendelian Randomization study(The Lancet Regional Health – Western Pacific掲載論文) この研究は、シンガポール在住のアジア人男女8,769人(30〜84歳)を対象に、内臓脂肪を含む体脂肪の指標と認知機能の関連を調べたものです。研究の解析(疫学解析と、遺伝情報を用いた解析)を総合すると、内臓脂肪が多いほど総合的な認知機能が低い傾向がみられ、さらに内臓脂肪やBMIに関しては「認知機能に影響しうること(因果の可能性)」が示唆されました。 この記事では、この論文の内容をもとに、内臓脂肪と認知機能の関係や日々の生活に取り入れられそうなヒントまで、わかりやすく解説します。 この研究のポイントは「内臓脂肪を含む脂肪の量」と「認知機能」の関係を調べたこと この研究は、シンガポールに住むアジア人の大規模データを用いて「体脂肪」と「認知機能」の関係を調べたものです。体脂肪は、内臓脂肪を含む複数の脂肪を対象に評価しています。 認知機能は、コンピュータを使った複数のテストで測定し、その結果をまとめて「脳の総合的な働き」を計測しています。ここで見ているのは、単純な記憶力だけではなく、注意力や反応の速さなども含めた、より総合的な認知機能です。 この研究の狙いは、「肥満」と一言でまとめずに、体脂肪の中でもとくに内臓脂肪が認知機能とどのくらい結びつくのかを具体的なデータで確かめることです。 内臓脂肪が約0.27kg増加するごとに、約0.7歳相当の認知能力が低下 この研究では、体脂肪と認知機能の関連を調査した結果、内臓脂肪が多い人ほど、認知機能(複数のテスト結果をまとめた総合的な指標)が低い傾向が、全体として一貫して見られたと報告しています。…

Impact of coffee intake on human aging

コーヒーは老化に関係する?コーヒーと人の研究から見えた寿命・健康寿命への影響

コーヒーは、ただの嗜好品という枠を超えて、「健康に良い可能性がある飲み物」として語られることが増えてきましたが、老化や寿命、健康寿命といったテーマとどのようにつながるのでしょうか。 今回紹介するのは、コーヒー摂取と老化に関する人の研究をまとめたレビュー論文です。この論文は、Ageing Research Reviewsという老化(エイジング)研究を専門とし、レビュー論文(総説論文)を中心に掲載する査読付きジャーナルに掲載された論文で、過去20年ほどの研究をまとめた結果として「適量のコーヒーを習慣的に飲む人は死亡リスクが低い」という傾向が、地域や人種をまたいで50本以上の研究で一貫して報告されていると述べています。 Impact of coffee intake on human aging: Epidemiology and cellular mechanisms(Ageing Research Reviews掲載論文) さらに、適量のコーヒーの利点は心血管疾患やがん、呼吸器疾患など主要な死亡原因だけでなく、加齢で起こりやすい物忘れや抑うつ、フレイル(虚弱)のような機能低下にも関係しうると述べています。 この論文の特徴としては、寿命だけではなく「健康寿命(健康に動ける期間)」に焦点を当てている点です。論文内では、全体の推定として適量のコーヒー摂取で健康寿命が平均1.8年ほど伸びるという見積もりを紹介しています。 そこでこの記事では、この論文の内容に沿って、コーヒー摂取と老化(寿命・健康寿命)の関係を、まず人の研究(疫学研究)で整理し、次に人体への影響を人や人の組織で得られた証拠に絞ってわかりやすく解説します。著者らは、コーヒーや主要成分(カフェイン、クロロゲン酸など)が、老化に関わる生物学的な仕組み(DNAへのダメージや代謝の乱れ、炎症やストレス応答など)に影響しうる可能性を、人のエビデンスを中心に整理しています。 1日当たりコーヒー2~3杯で死亡リスクが低下傾向 この論文では、コーヒーを習慣的に飲む人は、飲まない人に比べて死亡リスクが低い傾向が、複数の疫学研究で繰り返し報告されていると述べています。 コーヒーの量と死亡リスクの関係は一律ではなく、少量でも関連が見られる一方で、最も死亡リスクが低い傾向が出やすいのは「3杯/日前後」とされることが多く、一定量を超えると関連が弱まる可能性も示されています。つまり、飲めば飲むほど良いという話ではありません。 死因別に見ても、心血管疾患、脳卒中、呼吸器疾患、がんなどで、コーヒー摂取と死亡率の低下に関連した研究があることにも触れています。コーヒーの量と死亡リスクとの関係は、2〜3杯/日前後で特に効果が大きいと説明されています。たとえば、米国の大規模な追跡研究では、コーヒーを2〜3杯/日を飲む人で死亡リスクが0.82程度に低下すると整理されています。また別の大規模コホートでも、コーヒー2〜3杯/日に近い範囲で死亡リスクの低下が示されたことがまとめられています。 この論文で興味深いのは、カフェイン入りコーヒーだけに良い効果が見られるというわけではないという点です。本文では、全死亡との逆相関はカフェインの有無にかかわらず保たれた研究があること、さらにカフェイン代謝が速いか遅いかに関わる遺伝的な違いに左右されにくいことが述べられており、カフェイン以外の成分も関わっている可能性が示唆されています。 一方で、デカフェ(カフェインレス)は飲む人の数が少ないこともあり、結論の強さには限界があるということも述べられています。さらに、コーヒーの種類や淹れ方でも影響が変わりうる点として、粉とインスタント、フィルターの有無などで効果の大きさが違う可能性が本文で触れられています。 また、飲む量が多いほど良いわけではない理由の一つとして、この論文は高用量のコーヒー摂取によって不安や落ち着かなさ、頭痛、不眠、胃の不快感といった不調が起こりうることにも触れています。 コーヒーが人体に与える影響は?人の研究から見える老化に関連する要素への影響…

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断続的断食で体重と脂肪はどれくらい減る?人を対象とした研究からわかること

断続的断食(インターミッテントファスティング)は、食べる内容だけでなく「食べない時間」を意識して食事のリズムを組み立てる方法です。断続的断食は近年注目が高まる一方で、情報の種類や数が多く、「どういったやり方があるのか」「体重や脂肪はどのくらい変わりうるのか」「血糖や血圧、脂質にも変化はあるのか」といったことをあらためて整理して知りたいという方も多いのではないでしょうか。 そこでこの記事では、1872年創刊で南米でも最も歴史のある医学雑誌の一つとされ、PubMed/MEDLINEやScopusにも収載されている「Revista Médica de Chile」に掲載されたレビュー論文をもとに解説します。この論文では、PubMed/MEDLINE、Scopus、Google Scholarで文献検索を行い、2000年1月〜2021年6月に発表された「人」を対象とする研究を中心に整理しています。 Intermittent fasting and human metabolic health(PubMed)論文全文はこちら(SciELO) そのうえで、隔日断食、修正版の隔日断食(週1〜2日など大きく食事量を減らす日を作る方法)、時間制限食(食べる時間帯を絞る方法)の3タイプを分けて、特に「体重」と「脂肪」を軸に、血糖(インスリンなどを含む)、血圧、脂質の4つの指標について、研究で報告されている変化をわかりやすくまとめます。 断続的断食は大きく3つのタイプに分かれる 断続的断食にはいくつかのやり方があり、同じ名前で語られていても中身が違うことがあります。今回のレビュー論文では、断続的断食を大きく3つのタイプに分けて整理しています。ここを最初に押さえることで、後で出てくる「体重や脂肪」「血糖」「血圧」「脂質」の話も理解しやすくなります。 1つ目は「隔日断食」です。隔日断食は、食べない日(あるいはほとんど食べない日)と、通常どおり食べる日を交互に設ける方法で、食事のリズムそのものが日ごとに大きく変わるのが特徴です。 2つ目は「修正版の隔日断食」です。修正版の隔日断食は、隔日断食ほど厳密に交互にするのではなく、週のうち1〜2日など、食事量を大きく減らす日を作る方法です。生活の中に組み込みやすい形で研究されることがある一方で、どの程度減らすかなどの設計は研究によって異なります。 3つ目は「時間制限食」です。時間制限食は、1日のうち食べる時間帯を8〜12時間などに絞り、それ以外の時間は食べない(またはカロリー摂取をしない)方法です。近年話題を集める16時間ダイエット(16時間断食)もこの方法に該当します。同じ時間制限食でも、食べる時間帯の長さや設定の仕方が研究によって異なる点は、頭の片隅に置いておくとよいでしょう。 続いては、この3タイプそれぞれについて、まず多くの人が気にする「体重」と「脂肪」がどう変わると報告されているかを論文の内容に沿って確認していきます。 断続的断食で、体重と脂肪が減ったという報告 この論文では、断続的断食の効果のなかでも、特に「体重」と「体脂肪(脂肪量や内臓脂肪など)」がどう変化したかが、人の研究をもとに整理されています。結論を先に言うと、隔日断食、修正版の隔日断食、時間制限食のいずれでも、体重が減ったり、脂肪が減ったりしたとする研究が報告されています。 隔日断食は体重が大きく減少。長期比較では通常のカロリー制限と同程度 肥満の人を対象に12か月追跡した研究では、隔日断食(食べない日と食べる日を交互にする方法)と、毎日一定量を減らす食事(継続的なカロリー制限)を比べたところ、どちらも体重が同程度に大きく減少しました。平均的な体重の減少量は、隔日断食+カロリー制限のグループで約10.7kg、継続的なカロリー制限のグループで約11.2kgの減少が報告されています。 修正版の隔日断食は「週に1〜2日、食事量を大きく減らす」形で、短期間でも減量が報告されている 修正版の隔日断食は、週に1〜2日など「食事量を大きく減らす日」を作る方法です。この論文では、1日の必要量の25%未満などの形で定義されています。 修正版の隔日断食でも、8週間の研究で体重が減ったという報告があり、同じ研究で継続的な食事制限と比べた場合、より減少幅が大きかった例も紹介されています。具体的には、修正版の隔日断食のグループで約4.1kg、継続的なカロリー制限のグループで約1.7kgの減少が見られました。 また別の研究では、継続的な食事制限と修正版の隔日断食(運動を組み合わせたグループを含む)で、いずれも体重が減ったことが報告されています。 時間制限食は「食べる時間を狭める」だけでも、体重と脂肪が減った報告がある…

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研究からひも解く、断続的断食(インターミッテントファスティング)の健康効果

断続的断食(インターミッテントファスティング)は、「何を食べるか」ではなく「食べない時間をつくる」ことで、体の状態を整えようとする考え方です。ここ数年、断続的断食は食事法やダイエット法として知られるだけでなく、血糖や血圧、脂質など健康指標との関係でも研究が増え、健康法の一つとしても注目のテーマになっています。 今回参照する論文では、断続的断食に関するこれまでの研究結果が整理されており、体重の変化だけでなく、代謝や心血管リスクに関わる指標、概日リズム(サーカディアンリズム、体内時計)や腸内環境、アンチエイジング、寿命への影響など、複数の視点から断続的断食にどのような可能性が示されているかがまとめられています。 Review Article: Health Benefits of Intermittent Fasting(PubMed Central掲載論文) この記事では、この論文の内容をもとに、断続的断食でどのような効果が期待できるのかを整理しつつ、実践を考えるときに押さえておきたいポイントもわかりやすく解説します。 研究の概要 今回参照する論文は、断続的断食(intermittent fasting)に関する研究結果を集めて整理した論文です。特定の1つの試験結果を報告するものではなく、これまでに出ている複数の研究を横断して、どんな健康効果が報告されてきたかや、今後の課題についてまとめています。 また、この論文には人を対象にした研究だけでなく、動物実験で示唆された内容も含まれます。動物実験は仕組みを考える手がかりになりますが、そのまま人に当てはまると決めつけることはできないため、この記事でもそこは切り分けて読み解きます。 断続的断食とは?代表的な3つのやり方 断続的断食は、食事の内容を細かく変えるというよりも、「食べない時間」(断食する時間)をあらかじめつくる食事の考え方です。さまざまなやり方がありますが、論文で例として挙げられている代表的な方法は次の3つです。 まず「16:8ダイエット(16時間断食)」は、1日のうち食事をとる時間を8時間におさえ、残りの16時間は食べないという方法です。「5:2ダイエット」は、週2日だけ食事量を大きく抑える日をつくり、残りの5日は通常に近い食事をとるという方法です。「隔日断食」は、1日おきに断食日を入れる形で、制限日と通常日を交互に繰り返すという方法です。 このように、断続的断食にはさまざまな方法がありますが、負担の大きさがやり方によってかなり異なります。日常生活に取り入れるなら、まずは無理の少ない形から始め、続けられる形に調整していくようにしましょう。 続いては、この論文の内容に基づいて、断続的断食によってどのような効果が期待できるのかについて紹介していきます。 体重、血糖、血圧、脂質など、代謝まわりでの変化が多く報告されている この論文で最も繰り返し触れられているのは、断続的断食が体重や代謝に関わる指標に影響しうるという点です。たとえば肥満や前糖尿病の人を含む研究では、体重の減少に加えて、空腹時インスリンやHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)といった血糖コントロールに関わる指標が改善したとする報告が整理されています。 別の論文でも、断続的断食が体重や脂肪の減少につながる可能性についての研究が紹介されています。 断続的断食で体重と脂肪はどれくらい減る?人を対象とした研究からわかること 断続的断食は毎日のカロリー制限より痩せる?研究レビューで見えた体重と体脂肪への影響 また、心血管リスクに関わる指標として、収縮期血圧(最高血圧)・拡張期血圧(最低血圧)が低下した研究、LDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が低下した研究があることも述べられています。こうした指標は体重変化の影響も受けやすいため、断続的断食の効果というより「食事の設計が整った結果」として捉えるほうが自然かもしれませんが、少なくとも複数の研究で良い方向の変化が報告されている、というのがこの論文の整理です。 さらにこの論文では、断続的断食はランダム化比較試験の整理において、減量や代謝改善の面でカロリー制限(摂取カロリーを一定割合で減らす方法)と同等の効果が報告されている、という点にも触れています。極端な方法で短期的に体重を落とすというより、続けられる範囲で食事のリズムを整えた結果として、代謝まわりの指標が改善する可能性があります。 食べる時間帯を早い時間に寄せると良い可能性がある…

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体脂肪はどこに消える?減った分の多くは「息」として出ていくという話

体脂肪を落とすとき、私たちはつい「脂肪が燃えてエネルギーになり、消えていく」とイメージしがちです。でも、体重から減った「質量」はどこかへ消えるのではなく、体の外へ出ていかなければつじつまが合いません。 今回参照する論文は、脂肪が減るときに体内で起きている反応を、できるだけ直感的に理解できる形で説明しています。ポイントは、脂肪は体内で酸素と反応して分解され、最終的に二酸化炭素(CO2)と水になること、そしてそのうち減った分の質量の多くは二酸化炭素として吐く息から体外へ出ていくという点です。 Why is it so hard to lose fat? Because it has to get out through your nose! An exercise physiology laboratory on oxygen consumption, metabolism, and…

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ビールのホップ由来成分に認知機能を支える可能性。「苦味酸」と脳の研究

ビールの苦味のもとになっているホップには、「苦味酸」と呼ばれる成分が含まれています。近年、このホップ由来の苦味酸を摂取することで、記憶や注意といった認知機能にプラスの変化が見られた可能性を示す研究報告が出てきています。 Improving Effects of Hop-Derived Bitter Acids in Beer on Cognitive Functions: A New Strategy for Vagus Nerve Stimulation(PubMed Central掲載論文) この論文で興味深いのは、脳を直接刺激するというよりも、内臓と脳をつなぐ「迷走神経」を介して影響が起こりうる、という考え方です。動物実験では、ホップ由来成分を与えたマウスで記憶課題の成績が良くなった報告があり、その働きに迷走神経が関わっている可能性が示唆されています。 ただし、ここで扱うのは「ビールを飲めば認知機能が上がる」という話ではありません。研究の中心は、アルコールではなくホップ由来成分そのものの摂取にあります。人を対象にした試験も紹介されていますが、現時点では研究の数は限られており、仕組みもまだ整理の途中です。 この記事では、この論文で整理されている研究結果をもとに、ホップ由来の苦味酸が認知機能に与える影響について、どんな可能性が示されているのかをわかりやすく解説します。 研究の概要 今回取り上げる論文は、ビールに含まれるホップ由来の苦味成分のうち、主に「イソα酸(IAAs)」と「熟成ホップ苦味酸(MHBAs)」に注目し、これまでに報告されてきた研究結果をまとめて整理した総説です。どんな成分が、どのような経路で認知機能に関わりうるのかを、動物実験と人を対象にした試験報告の両方を踏まえて解説しています。 特徴的なのは、脳だけを切り取って考えるのではなく、腸などの体の側から「迷走神経」を介して脳の働きに影響が及ぶ可能性を軸に整理している点です。論文では、迷走神経を介した刺激が、脳内の情報伝達(ノルアドレナリンやアセチルコリンなど)と関係し、記憶や注意に関わる働きにつながるかもしれない、という流れが示されています。 また、人を対象にした報告としては、45〜64歳の健康な成人を対象に、熟成ホップ苦味酸(MHBAs)を12週間摂取した試験が紹介されており、言葉をスムーズに出す力や注意・実行機能に関わる検査で、プラス方向の変化が報告されています。一方で、その仕組みはまだ十分に解明されておらず、今後の研究が必要だとも述べられています。 動物実験では「記憶」が良くなる方向の変化が報告されている…

Sleep Deprivation

睡眠不足はダイエットの敵?寝不足で減量が進みにくくなるという研究

睡眠時間を削ってでも運動の時間を確保したり、食事管理だけを徹底したり。ダイエット中ほど、睡眠が後回しになりがちです。しかし近年の研究を整理すると、寝不足は体の仕組みとして食欲や間食を増やしやすくし、結果として減量の進みを鈍らせる可能性が示されています。 今回取り上げるのは、睡眠不足が体重や減量にどのように関わりうるかを、これまでの研究結果をもとに整理した論文です。睡眠が不足すると、摂取カロリーが増えやすいこと、とくに脂質や炭水化物が多い間食が増える傾向が報告されていること、そして睡眠時間を延ばした人で摂取カロリーが減った例があることなどがまとめられています。 Sleep Deprivation: Effects on Weight Loss and Weight Loss Maintenance(PubMed Central掲載論文) ダイエットの基本である食事と運動に加えて、睡眠という土台をどう扱うと減量にプラスになりそうか。この記事では、研究が示しているポイントをわかりやすく整理し、今日からの生活に落とし込める形で解説します。 研究の概要 今回の論文は、睡眠不足と体重の関係について、これまでに報告されてきた研究結果をまとめて整理したものです。対象としているのは、普段の睡眠が短い人ほど体重が増えやすいのかという観察データに加えて、実際に睡眠時間を短くしたり、逆に長くしたりしたときに、食べ方や体重の変化がどう動くのかを調べた研究です。 この論文では特に、睡眠の変化が「食事量」「間食」「食べたくなる気持ち」といった日常の行動にどう影響しうるかに焦点が当てられています。つまり、睡眠を減らすことが直接脂肪を増やすというよりも、睡眠不足が続くことで食行動が変わり、その積み重ねが体重管理に影響していく可能性があるという考え方です。 また、睡眠時間の目安として、成人では1日7〜9時間が推奨されるという一般的な考え方にも触れられています。 睡眠不足だと食べる量が増えやすい この論文でまず強調されているのは、睡眠不足が続くと「食べる量」が増えやすいという点です。ここで重要なのは、ただ空腹になるというより、食べ方そのものが変わりやすいことです。 具体的には、睡眠が短い状態では、1日の摂取カロリーが増える傾向が報告されています。さらに、増えやすいのは食事そのものよりも「間食」で、とくに脂質や炭水化物が多い食品に手が伸びやすくなるという整理がされています。 つまり、寝不足のときに「つい甘いものやスナックをつまんでしまう」「夜遅い時間にこってりしたものが食べたくなる」といった行動は、個人の意思の弱さの問題というよりも、寝不足のときに広く見られる傾向として報告されている、ということです。 また、食欲に関わる体内の反応として、睡眠不足で空腹感が強まり、食欲を高めるホルモン(グレリン)が増えた研究があることにも触れられています。 もちろん、ホルモンだけですべてが決まるわけではありませんが、寝不足が「食べ過ぎやすい状態」をつくる要因になりうるということを認識しておくことは重要でしょう。 ダイエットは、結局のところ摂取カロリーの積み重ねで結果が決まります。睡眠不足が続くと、本人はいつも通りのつもりでも、間食が増えて総摂取カロリーが押し上げられやすい。この点が、寝不足が減量の進みを鈍らせる理由として、まず押さえておきたいポイントです。 寝不足で脂肪が落ちにくくなることがある 寝不足がダイエットに影響するのは、食べる量が増えやすいからだけではありません。この論文では、食事を制限して減量に取り組んでいる状況でも、睡眠が短い場合、体重は減っていても脂肪の減り方が鈍る可能性があることが整理されています。 例えば、食事制限とあわせて睡眠時間を短くした条件では、脂肪として減った量の割合が小さくなり、逆に筋肉などの除脂肪量が減りやすかったという結果が報告されています。…

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ビタミンCを食べ物からとると肌の状態は変わる?キウイと肌の研究から見えること

ビタミンCが配合された化粧水やサプリメントは、ドラッグストアやECサイトでもすっかり身近な存在になりました。肌のためにビタミンCが重要であることは広く知られていますが、「食べ物からビタミンCを十分にとることで、実際に肌の状態にどのような変化が生じるのか」については、具体的なイメージを持ちにくい方も多いのではないでしょうか。 本記事で取り上げるのは、皮膚科学分野の主要な査読付き学術誌の一つである『Journal of Investigative Dermatology(JID)』に掲載された論文です。この論文は、血中ビタミンC濃度がやや低めの成人を対象に、ビタミンCを多く含むキウイフルーツを毎日摂取してもらい、血液と皮膚中のビタミンC量、さらに皮膚の状態の変化を詳細に評価した臨床試験についてまとめたものです。この研究を通じて、食事からとったビタミンCがどの程度まで肌に届き、どのように肌の変化が見られたのかを検証しています。 Improved Human Skin Vitamin C Levels and Skin Function after Dietary Intake of Kiwifruit: A High-Vitamin-C Food(Journal of Investigative Dermatology掲載論文) この記事では、この臨床試験で確認された結果と、現時点ではまだ断定できない点の両方を整理しながら、食事由来のビタミンCと肌の状態との関係について、論文エビデンスにもとづいてわかりやすく解説していきます。 研究の概要 この論文で中心的に扱われているのは、ビタミンCがやや不足している人が、ビタミンCを多く含む果物を毎日食べ続けたときに、血液と肌の状態がどう変化するかを調べた臨床試験です。…

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コーヒーとカフェインと健康の関係。「1日3〜5杯程度」が鍵かもしれないという研究

コーヒーは体に悪いのか、それとも健康に良いのか。こうした議論はずっと続いてきました。カフェインで眠れなくなる、胃に負担がかかるといった不安がある一方で、「コーヒーは長生きに良い」「コーヒーはアンチエイジングにつながる」という話を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。 今回取り上げるのは、世界的に権威の高い医学誌『The New England Journal of Medicine』に掲載された、コーヒーと健康に関する大規模な研究結果をまとめた論文です。心臓や血管の病気、糖尿病、肝臓の病気、がん、さらには寿命との関係まで、これまでの多くの研究を整理し、コーヒーと健康の全体像についてできるだけ客観的に示そうとした内容になっています。 Coffee, Caffeine, and Health(The New England Journal of Medicine掲載論文) この論文を読み解いていくと、多くの人にとって、コーヒーは必ずしも控えるべき飲み物ではなく、むしろ「1日3〜5杯程度」までの範囲であれば、心血管疾患や死亡リスクが低い傾向と結びついていることがわかります。ただし、だからといってコーヒーをたくさん飲めば飲むほど健康に良いという話ではありませんし、妊娠中の方や不眠・不安が強い方など、注意が必要なケースもあります。 本記事では、この論文の内容をもとに、コーヒーと健康の関係をわかりやすく整理しながら、「どのくらい」「どんな飲み方」であれば、日々の生活の中で無理なく取り入れつつメリットを期待できるのかを考えていきます。コーヒーをやめるべきなのか、それとも上手に付き合っていけばよいのか。エビデンスに基づいた視点から、一緒に見ていきましょう。 研究の概要 今回の論文は、これまでに発表されてきた多くの研究をもとに、コーヒーとカフェインが人の健康にどう関わっているのかについてまとめて整理した内容となっています。心筋梗塞や脳卒中といった心血管疾患、2型糖尿病、肝臓の病気、がん、パーキンソン病やうつ、自殺リスク、そして死亡リスクまで、さまざまなテーマが扱われています。 コーヒーに含まれるカフェインの働きや、カフェインを含む他の飲み物・食品についても触れながら、眠気や集中力、睡眠、不安感など、日常生活の中で多くの人が実感しやすい影響についても整理されています。さらに、カフェイン入りのコーヒーと、カフェインを抜いたコーヒー(デカフェ)の両方が検討されており、カフェイン以外の成分が関わっている可能性にも言及されています。 論文の中では、数多くのコホート研究や、一定条件のもとで比較する介入研究などが引用されています。それぞれの研究結果を個別に評価するのではなく、全体としてどのような傾向が見えてくるのかを冷静に眺めながら、コーヒーは本当に体に悪いのか、それとも一定の範囲ならむしろプラスに働きうるのかを検討しているのが特徴です。 また、この論文はコーヒーの良い面だけを強調しているわけではありません。コーヒーを飲み過ぎた場合や、不眠や不安との関係、妊娠中のカフェイン摂取に伴うリスクなど、注意が必要なポイントについてもバランスよく整理されています。この記事では、こうした全体像の中から特に知っておきたい部分を取り上げて紹介します。 コーヒーとカフェインの基本的なはたらき この論文ではまず、コーヒーの主な有効成分としてカフェインに注目し、私たちが日常的にどのくらい摂っているのか、その目安を示しています。アメリカのデータでは、成人の約8〜9割が毎日カフェインを摂取しており、平均摂取量は1日あたり約135mg、標準的なコーヒーカップ約1.5杯分に相当すると報告されています。 コーヒーにおいては、一般的な8オンス(約240ml)のドリップコーヒー1杯でおよそ90mg前後、インスタントコーヒーではそれより少なめ、エスプレッソ1ショットでもインスタント1杯と同程度のカフェインが含まれます。 体に入ったカフェインは、45分以内にほぼ吸収され、血中濃度は摂取後15分〜2時間ほどでピークに達します。その後ゆっくり分解され、健康な成人ではおおよそ2.5〜4.5時間ごとに半分ずつ減っていくイメージです。ただし、代謝のスピードには個人差が大きく、同じ量を飲んでも「よく眠れなくなる人」と「あまり影響を感じない人」がいるのは、この違いによるものと考えられています。 カフェインは脳に入り、眠気を引き起こすアデノシンという物質の働きを妨げることで、眠気を抑え、注意力や集中力を高めます。単調な作業や長距離運転、夜勤などのときに、眠気を和らげてパフォーマンスを維持する効果があることも報告されています。また、頭痛薬などに少量のカフェインを加えることで、痛み止めの効き方がわずかに良くなるというデータもあります。…

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野菜に含まれる成分が紫外線の影響を軽減し、老化予防につながる可能性

紫外線は、肌のシミやしわ、たるみといった老化の大きな要因として知られています。日焼け止めなど外側からの対策は一般的ですが、今回紹介する研究は食事という内側からの予防に注目しています。 この研究では、ブロッコリー、キュウリ、ケール、トマト、ニンジンといった野菜に含まれる成分が、紫外線によるダメージをやわらげる可能性についてまとめられています。これらの野菜に含まれる色素成分や抗酸化成分は、紫外線で生じる肌の赤みや酸化ストレスを軽減し、アンチエイジングにつながる働きを持つことが示唆されています。 Vegetable as a Source of Bioactive Compounds with Photoprotective Properties: Implication in the Aging Process(PubMed Central掲載論文) もちろん、野菜だけで紫外線対策が完結するわけではありません。それでも、日常の食事に自然に取り入れられる点は魅力であり、日々の紫外線ケアにも活用できる選択肢になりそうです。 この記事では、この研究がどのような内容なのか、そしてそれぞれの野菜にどのような特徴があるのかをわかりやすく解説していきます。 研究の概要 今回取り上げるのは、これまでに行われてきた野菜と紫外線への影響に関する複数の研究をまとめて整理した論文です。ブロッコリー、キュウリ、ケール、トマト、ニンジンといった野菜に含まれる成分が、紫外線による肌ダメージや老化とどのように関わっているのかが主なテーマとなっています。 紫外線が肌に与える影響として、しみやしわ、たるみといった見た目の変化だけでなく、コラーゲンの劣化や酸化ストレス、DNAの傷つき、炎症反応など、さまざまなダメージにつながることがあげられます。これらのダメージを軽減するために、日焼け止めや衣類など外側からの対策に加えて、「食事から得られる成分が、体の内側からどこまでサポートできるのか」という視点で、これまでの研究結果が集められています。 特に重点的に取り上げられているのが、ブロッコリーに含まれるスルフォラファン、トマトのリコピン、ニンジンのβカロテン、ケールなどに含まれる色素成分やポリフェノールといった成分です。これらの成分が、紫外線で起こる肌の赤みや炎症、酸化ストレスを和らげたり、細胞の防御力を高めたりする可能性があると報告した研究が紹介されています。 一方で、この論文は「野菜を食べれば紫外線のダメージを完全に防ぐことができる」といった結論を出しているわけではありません。紹介されている研究の数には限りがあり、試験で使われた量や条件が、日常生活とは異なる場合もあります。特定の野菜に含まれる成分が紫外線によるダメージを和らげる可能性があるとしつつも、さらなる研究の積み重ねが必要という点もあわせて示されています。 野菜に含まれる成分が、紫外線によるダメージをやわらげる可能性 ここからは、論文の中で紹介されている具体的なデータをいくつか取り上げながら、野菜に含まれる成分がどのように紫外線によるダメージをやわらげているのかを見ていきます。 ブロッコリーでは、「スルフォラファン」という成分が注目されています。ブロッコリースプラウトなどからとれるスルフォラファンには、体内の防御システムを強化する働きがあり、紫外線で増える活性酸素から細胞を守る役割があるとされています。人の肌にブロッコリー由来の成分を塗布・摂取した研究では、紫外線を当てたときの赤みや炎症が少なくなったという報告があり、光によるダメージ全般を弱める可能性が示されています。また、主にマウスを用いた実験(ブロッコリー由来の成分の塗布や飼料への添加)では、腫瘍の数や大きさが減ったという結果も示されました。…

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コーヒーを飲む「時間帯」で健康効果が変わる?朝にコーヒーを飲む人ほど死亡リスクが低い傾向

コーヒーは、世界中で広く愛されている飲み物のひとつです。「朝の目覚ましに一杯」「仕事の合間にもう一杯」そんなコーヒー習慣を持つ人も多いでしょう。これまでの研究でも、コーヒー摂取と健康との関連が広く調べられてきましたが、その多くは「どのくらいの量を飲むか」に焦点が当てられていました。 一方で近年は、コーヒーを飲む時間帯が健康にどのように関わるのかという、新しい視点への関心が高まりつつあります。 今回紹介する研究は、アメリカの大規模健康・栄養調査データ(NHANES)を用いて、約4万人の成人を長期間追跡し、コーヒーを飲む時間帯と死亡リスクの関連を分析したものです。飲む量ではなく「飲むタイミング」に注目した研究は多くなく、こうしたアプローチはコーヒー研究における新たな視点といえます。 この研究を通じて、午前中にコーヒーを飲む人ほど死亡リスクが低い傾向が見られた一方で、夕方以降に飲む場合はその関連が弱いことが示されました。 Coffee drinking timing and mortality in US adults(PubMed Central掲載論文) 本記事では、この研究の内容に沿って、「コーヒーを飲む時間帯」と死亡リスクの関連をわかりやすく解説します。毎日の一杯に、新しい視点を加えるヒントになるかもしれません。 研究の概要 今回紹介する研究は、アメリカの大規模調査NHANES(1999〜2018年)に参加した成人40,725人を対象に、コーヒーを飲む「時間帯のパターン」と、その後の死亡(全死亡・心血管死亡・がん死亡)との関連を調べた観察研究です。追跡期間の中央値は9.8年でした。 研究では、24時間の食事調査データ(2日分)からコーヒーを飲んだ時刻を、午前(4:00〜11:59)、午後(12:00〜16:59)、夕方以降(17:00〜翌3:59)に分類し、コーヒーを飲む時間帯の偏りをもとに解析しています。 その結果、コーヒーを飲むタイミングには大きく2つのパターン(午前型と終日型)が見いだされ、別の集団(1,463人の7日間食事記録)でもこの2つのパターンが再現されるかを確認しています。 この研究は観察研究であり、因果関係を断定するものではありません。しかし、どの時間帯にコーヒーを飲むかという日常的な選択が、私たちの健康にどのように関わるかを考える上で、興味深い示唆を与えてくれます。 午前中にコーヒーを飲む人ほど、死亡リスクが低い傾向 この研究で注目されたのは、コーヒーを飲む時間帯が午前中に偏る「午前型」と、一日を通して飲む「終日型」に分かれた点です。 解析の結果、非飲用者と比べて、コーヒーを主に午前中に飲む「午前型」は全死亡リスクが低い傾向が示されました。一方で、一日を通してコーヒーを飲む「終日型」は全死亡リスクとの有意な関連は見られませんでした。 死因別では、主に午前中にコーヒーを飲む人たちは心血管疾患による死亡リスクが低い関連が見られた一方で、がん死亡では明確な関連は示されませんでした。 同じ量のコーヒーでも、どのタイミングで飲むかによって効果が変わる可能性 研究では、コーヒーの摂取量と死亡リスクの関係が、飲む時間帯パターンによって違う可能性も検討されています。具体的には、コーヒー摂取量と全死亡リスクの関連は、午前中に主にコーヒーを飲む午前型では見られた一方で、一日を通して飲む終日型では明確ではありませんでした。 この結果は、同じ量のコーヒーでも、午前中に主に飲む方が死亡リスクの低下につながる可能性が示唆されています。 コーヒーを飲むタイミングにも、少しだけ目を向けてみては 今回紹介した研究では、コーヒーを飲む量ではなくコーヒーを飲む時間帯に注目し、日常的なコーヒー習慣とその後の健康との関係が調べられました。その結果、午前中にコーヒーを飲む人は、飲まない人や午後以降に飲む人に比べて、死亡リスクが低い傾向が見られました。…